中小企業を救う、安心できる企業取引の構築

2017.04.17

Posted by KVP_official

アラームボックス株式会社 代表取締役CEO 武田 浩和(たけだ ひろかず)氏

前職の経験から企業のリスク管理において、大企業と中小企業でコストや手間、意識においての対応の違いに課題意識を持つ。スマートフォンやSNSなどの普及により、一般人が企業やサービスを手軽に評価することができるようになった。そんなネット上の評価を取り入れ、低価格でリスク管理を提供し、中小企業のビジネスのサポートをする「アラームボックス」を立ち上げた。そんな武田氏に同サービスの想いを聞いた。

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 CEO 武田氏


「安心できる企業取引を」ネット型のリスク管理サービスの全容とは

 

(木村)

KVPインターンの木村です。本日は宜しくお願い致します。

御社のネット型のリスク管理サービスとは具体的にどのような内容なのでしょうか?

 

(武田氏)

宜しくお願い致します。
事業はFintech領域のリスク管理サービス「アラームボックス」です。企業取引における取引先の倒産リスクを保証するサービスを行っている際に、損失的金銭的な補填サービスだけではなく、取引先に何かあったら事前にその兆候を教えて欲しいというニーズがかなりありました。事前にそういった情報が分かっていれば打てる手も変わり、取引先自体を支援することができると考えました。そういったことをインターネットを使ってやれないかということで始めたサービスです。サービスの内容は取引先をスマートフォンやパソコンなどのデバイスからあらかじめ設定しておくと、こちらの方でお客様の取引先の企業の方をウォッチして、何かあればアラーム(警鐘)をならすという仕組みです。そのアラームを元にお客様の方で取引を続けるのかどうか、関係を構築していくかどうか、それとも取引をやめるかを判断していくサービスとなっています。

 

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武田 浩和(たけだ ひろかず) 大学卒業後、独立系ノンバンク、リース会社にて営業企画、事業開発、投資、提携業務等を担当する。2010年10月、前職のリース会社で事業再構築の一環として、売掛保証事業を分社化し、株式会社トラスト&グロースを設立し、代表取締役に就任、設立以来5期連続して増収増益を達成。2016年6月にFintech領域のスタートアップとして、アラームボックス株式会社を設立し、代表取締役に就任。

 

(木村)

ありがとうございます。そういったビジネスモデルを作るきっかけになった課題を発見し、そして起業するに至った経緯はどのようなものだったのでしょうか?

 

(武田氏)

ビジネスの内容に関しては昔からやりたいと思っていました。前職は上場企業のグループ会社に勤めていましたが、その時にグループの一機能としてやるとなると厳しいところで踏ん張れなかったりだとか、最終的に自分で意思決定できなかったりだとか、ということで自分が信念を持って作ったサービスを自分の力で世に出したい、そしてじっくりと顧客の声を聞いて育てていきたいとの思いから今回の起業に至りました。

 

(木村)

以前から今回の事業内容に対する構想があったということですが、それはどのような経験からきたものだったのでしょうか?

 

(武田氏)

1つはお客様の声でした。取引先に何かあったら事前にその兆候を教えて欲しいというニーズに応えるものです。実際に、それらの情報の多くはインターネット上にあるのですが、それらを常に収集して、正確な判断をするのは凄く難しい。それを今までのノウハウや経験、テクノロジーを使えば、解決できると考えたのが2つめの理由です。そのために、自らエンジニア養成学校にも通いました。

 

リスク管理における、中小企業のリアルな課題とは

 

(木村)

リスク管理業界における課題とはどういったことが挙げられるでしょうか?

 

(武田氏)

リスク管理は結構難しく、ある意味将来を先読みする話なので専門知識が必要となるので 専門家がいないと管理が難しい部分があります。また、リスク管理は中小企業から大企業まで必要なものです。大企業は熟練の担当者がいたり、予算があるのでコストをかけてリスク管理をすることができます。しかし、中小企業はなかなかそういうことが進んでいなく、ある意味感覚で、このまま取引先と関係を続けていいのか決めていたりしています。しかし、本当にちゃんとリスク管理を必要な情報収集などを含めてやらないといけないのは体力の少ない中小企業だったりするんですよね。中小企業はそれこそ取引先は1社潰れるだけで連鎖倒産してしまうのでリスク管理をしなければいけないのだけれどもやれていない状況にあります。なぜやれていないのかというと、リスク管理そのものが難しそうな印象があったり、専任の担当者がいなかったりするとか、そのことにお金をかけてられなかったりする現状があります。そういったものを解決していくのがアラームボックスです。スタートアップの経営者や担当者でもスマートフォンやパソコンから簡単にリスクを判断することができます。

 

(木村)

現状は中小企業はリスク管理をできていないケースが多いということでしょうか?

 

(武田氏)

そうですね、必要性はわかっているのだが、運を天に任せるみたいな、やりたくてもできないということが現状ですね。ですので、我々は中小企業やベンチャー企業向けサービスといったポジションを取っています。大企業の方から依頼がくることもありますが、基本的には中小・ベンチャー企業向けです。

 

 

ネット上の情報を利用してリスク管理をする強みとは

 

(木村)

御社の事業においての強みというのはどういったところになりますでしょうか?

 

(武田氏)

 今までの与信管理は決算書を使っていたのですが、小さい企業ほど決算書の入手が難しかったり、その決算書自体があてにならなかったりすることがありました。そういった中で、前職でどのように判断してきたかというと、例えば、飲食店の口コミサイトなどでは飲食店1店舗ごとに一定の評価が付いています。また評価によってその飲食店が今後残っていく可能性があるかなども予測を立てることができるようになってきています。そうした消費者の声をアルゴリズムに反映させています。ツイッターでのアルバイトの不謹慎な写真が炎上したりするといった事件があると、そこの店舗が潰れてしまうといったことが実際に起きています。決算書情報の手前、もしくは決算書情報と違うネット上のデータ(消費者の声、取引先の評判など)を与信管理に活かしていくというのが今までとは違う優位性ではないかと考えています。

 

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(木村)

ネット上の情報を拾い上げて企業の評価に繋げるアルゴリズムも優位性の一つとなっているということですね。

 

(武田氏)

そうですね、あまりこういったマニアックな分野に参入している競合他社が少ないということもありますが(笑)。一日中、収集や分析をしていても飽きないメンバーが揃っているのも強みですね。アルゴリズムは独自開発しています。もともと銀行の審査の部門で企業のスコアリングやアルゴリズムを開発して特許を取ったような方が審査の取締役になってもらっていたりして、最後の仕組みの部分はその人に実装をしてもらっているといった感じです。アイデア出し自体はみんなでやって、ここが関係あるのではないかといった感じで開発を進めています。

 

(木村)

そういったアルゴリズムの精度といった部分はクライアントからの評判なども上々なのでしょうか?

 

(武田氏)

まだサービスをリリースしたばかりなので、サンプル数は少ないですが、評価はしていただいていると感じています。またクライアントさんが評価に関して疑っていないという前提があるのは、もともと倒産リスクの保証というビジネス領域は、適当に口だけでここが危ないとか危なくないとか言うビジネスモデルではなく、倒産リスクの保証を実際に引き受けて、実際に倒産してしまうとお金を払うといったビジネスをしているので、クライアントがアルゴリズム等に関して、不安を口にすることは我々のビジネス領域でおこらないと考えています。

 

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VISION「すべての企業取引に安心を」

 

(木村)

今後の展開やビジョンについてお伺いしたいと思います。

 

(武田氏)

与信管理の業界をどんどん極めていきたいと考えています。ビジョンに関しては創業当時から思っていた「すべての企業取引に安心を」といったテーマでやっていこうと言うことがあります。やはり、企業取引にはリスクがあって、それと付き合いながら商売をやっていかなければならなかったり、そこを調べるために手間暇をかけてしまうといったような、リスクや手間を、テクノロジーの力や当社が引き受けることにより、お客さん自体がそうした業務上の不安や手間から解放をされて、本業に集中することができる世界を作っていくということが目標ですね。そのために必要となるサービスを審査の強みであったり、アラームボックスのモニタリングサービス、または補償のサービスなどで整えていきます

 

(木村)

本業に集中してもらいたいというのはいいですね。

現状の資金調達状況などはどのような感じでしょうか?

 

(武田氏)

現状は資本金は1億円です。立ち上げた時から、創業メンバーや取引先などから出資を募り調達を実施しました。その後、アラームボックスのサービスのローンチのタイミングでもう一度資金調達を行い、KVP、みずほキャピタル、デジタルハリウッド、経営陣の社員が一部出して、調達を行いました。調達先として、このサービスをする上でIT系の企業に出資をしてもらいたいということがありました、インターネットサービスの知見などを得たかったからです。また、我々のサービスのひとつが保証ビジネスということで一定の信力のある金融系の投資にも出資をしてもらいたいと考え、出資していただきました。デジタルハリウッドは、私が、同社が運営するジーズアカデミーというエンジニア養成学校の受講生として、そのビジネスプランコンテストに出場して優勝をすることができたご縁で、卒業生支援という形で資していただきました。KVPさんとお会いしたのはちょうどそのコンテストの時でしたね。次回のファイナンスまでにKPIを含めて実績を積んでいきたいと思います。

 

 

アラームボックスに合う人

 

(武田氏)

今後の採用について職種としてはエンジニア、デザイナーの方に来て欲しいです。スタートアップという環境下で、当社のサービスや人に魅力を感じてくださる人、かつそこにかけてやってみたいという人に来て欲しいです。技術的なところに関しては、当社のサービスはRubyで開発しています。将来的には機械学習のライブラリーが揃っているPythonに興味があります。与信管理などの数値を利用して、何かを分析したりするということに興味のある人に来て欲しいです。

 

 

最後に、サービスリリースにあたっての今後の意気込みを一言

 

(武田氏)

企業理念である「すべての企業取引に安心を」を実現すべく、今回「アラームボックス」というプロダクトを作成しました。このプロダクトを皮切りに理念を実現させるために、邁進していきたいと思います。まずは、2年以内にアラーム設定されている取引先の数を1万社にしたいと考えております。

 

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<編集者から一言>

本当にリスク管理の必要な中小企業がコストなどを理由にできていない状況にある。しかし、リスク管理が必要なのは体力の少ない中小企業。そんな課題認識から、独自のアルゴリズムにより、与信管理をより手軽でローコストなものにした「アラームボックス」を開発。「すべての企業取引に安心を」という理念にまっすぐなプロダクト作りの姿勢を感じました。プロダクトや理念に共感された方は是非一度オフィスに足を運んでみてください。

 

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