「成功する起業家に必要な要素とは?」KVP新ファンドカンファレンスを開催しました!

2017.1.26

(※過去ブログより転載)2016年7月6日に行われた「KVP新ファンドカンファレンス」の模様になります。

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2016年7月6日、KVPでは新ファンドカンファレンスを開催しました。
パネルディスカッションでは、KLabのCEOである真田 哲弥をはじめ、エンジェル投資家として著名な加藤 順彦氏、松本 浩介氏にご登壇いただき、次世代の起業家へのアドバイザリーをメインとしたクローズドセッションを行いましたので、こちらのブログで限定公開します!

 

・スピーカー

真田 哲弥 氏 KLab株式会社 代表取締役社長 CEO
加藤 順彦 氏 エンジェル事業家、KLab Global pte ltd Director
松本 浩介 氏 エンジェル投資家、KLab株式会社 社外取締役(監査等委員)
・モデレーター
長野 泰和 氏 KLab Venture Partners株式会社 代表取締役社長兼代表パートナー

 

3人の意外なつながりとは?原点は伝説のあのベンチャー!

司会
本日のパネルディスカションのテーマは「成功する起業家に必要な要素とは?」です。モデレーターはKLabVenturePartners長野がつとめます。よろしくお願いします。

長野
このパネルディスカッションはアンコントローラブルなものになりそうですが。。パネラーの方々はオフレコの話をされるときには、自ら「これはオフレコの話」とおっしゃってください。会場の皆さんもオフレコの話の際にはツイートはできれば、というか、必ず(笑)しないようにしていただければと思います。

まず最初に、パネラー3名の自己紹介からです。ご存じの方もいるかもしれないですが、こちらの3人は学生時代からの起業仲間です。“リョーマ”という会社を立ち上げたり、歴史が長いです。
一人ひとり自己紹介をしていただきながら、他の2人のエピソードもあわせて語っていただければと思います。それでは、まず加藤さんからよろしくお願いします。

*リョーマについてはこちら https://goo.gl/9GbN8h

 

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加藤(敬称略):
はい。こんばんは、加藤です。よろしくお願いします。今朝、飛行機に乗ってシンガポールからやってまいりました。移住して8年目になります。8年前に広告会社をGMOに譲渡しまして、それからシンガポールを拠点に、エンジェル投資を生業としながら、KLabグループのKLab Globalでも役員をつとめています。
今日はベンチャーキャピタル、ベンチャーファンドについて説明があったと思いますが、私自身、シンガポールを拠点に20社以上のシード投資をしています。東南アジアベース、インドベース、一部日本ベースの日本人起業家への投資です。シード投資なので、会社ができたばかり、時には会社ができる前から支援しています。

ご紹介にあった通り、真田さんとは30年、松本さんとは40数年の付き合いです。松本さんとは小学校からですね。
真田さんとは大学に入ってから知り合いましたが、とても大きなインパクトを受けました。真田さんと会っていなければ今の自分はないと、そう思います。真田さんは、とにかく学生時代あらゆる『格好良いこと』の見本だったんですね。夜の世界や大人の遊び、お酒など多くのことを教えてもらいました(笑)。その後、真田さんの商売に巻き込んでいただいて。気がついたら、かなり異常な方向に進んでいきましたが、自分が面白い方向に進んでいけたすべてのきっかけになってくれたのが、真田さんです。

今日来ていただいたベンチャーの皆さんは、家族や会社の友達など、まわりの人から反対を受けながら過ごしている人も多いかもしれないです。ベンチャーを起業するなんていうのは、一般的に考えたらデタラメですから。そういう異常な方向に進もうとされている皆さんを、私は自身の個人的な体験、経験から、強く激励したいなと思います。異常な経験は、間違いなく人を変え、成長させます。

松本さんとのエピソードを語ると長いです(笑)。学生時代、運転免許合宿斡旋の会社を立ち上げ、大学生向けのサークル雑誌をつくる中で、真田さんとも話してスタッフを増やさなければいけない。そんな時にちょうどいいのがいると思って、大阪の梅田で松本さんと再会したのを今でも覚えています。なぜ、ちょうどいいと思ったかというと。松本さんとは小学校時代からの付き合いですが、とてもゲームが上手いんですね。自分がパックマンをやると30秒ぐらいで終わってしまうんですが、松本さんがやると1時間くらいやってる。自分が持ってない能力をもっている人だなと(笑)。それ以来、自分に出来ないことはだいたい彼に頼んでます(笑)。仲間というのは、お互いの機能を補完しあうことが大事ですから。そういう意味で、良い相棒です。
長野
次は、松本さん、お願いします。

 

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松本(敬称略):
こんばんは、松本です。現在はKLab株式会社の社外取締役をつとめながら、色々な会社のお手伝いをしています。自ら投資もしているし、一部取締役で入っている会社もあります。リョーマが色々あった後に、1998年に自ら社長をやりたいと起業しました。その後、2004年に携帯の占いコンテンツの会社でザッパラスという会社があり、そこでCFOに就任しました。2011年にはソーシャルゲームの会社でenishという会社のCFOをやりました。両社とも、東証マザーズ、東証一部への上場担当役員をやり、今に至っています。

真田さんとのエピソードというか、印象に近いですが、「追い風に乗った時の真田は凄い」ということです。狙って確実にとれるとなった時、鬼神のごとく進む真田さんですね。
加藤さんの凄いところ、それはどんなに苦しい状況でもまったく動じないということですね。本当にお金がない時期、住居費もないので二人で住んでいた時に、ある日お金がなくて食べるのにも困っていたんですね。その時に、加藤さんと吉野家で牛皿一枚をわけあって食べたこともありまして。。そんな悲しい状況なのに、加藤さんはまったく動じていないんですね。その時に、加藤さんの生命力は凄いなと驚いたことを覚えています。
長野
よく考えると、3人のうち2人が上場を2つ立ち会っているんですね。それは相当凄いことですね。では次、真田さんお願いします。

 

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真田
エピソードですね。皆さんに知ってほしいことはですね、学生時代を通じて、松本さんは財務なんて全く知らなかった。それが気がつくとCFOになれるということ。そして、加藤さんは投資の「と」の字も知らなかった。それがいつのまにか投資家になっている(笑)。学生時代の能力や知識と、その後の人生はなんの因果関係もないということ。それをまず知っていただきたいですね。

 

なぜ、伝説の会社リョーマは、多くの起業家、上場会社経営者を生み出せたのか?

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長野
さっそく質問をはじめていきたいと思います。まず最初に3つほど。まず1つめですが、伝説にもなっているリョーマという会社から多くの起業家、経営者が輩出されたわけですが、なぜそういったことが起きたのかお伺いできますか?

真田
ベンチャー界のトキワ荘と呼ばれております(笑)リョーマですが、2つの仮説があります。
1つめは、もの凄い優秀な人間が偶然集まったという仮説。
2つめは、そこそこの人間が集まって共鳴して、優秀な人間に化学変化したという仮説。
基本的には、間違いなく後者だと思っています。起業して上場できる確率がどれぐらいかはわかりませんが、確率的に低いことを成し遂げられるもともと優秀な人間が集まっていたわけはありません。ごく身近な誰かが会社つくって大きく成長していくと、「あいつができるなら俺もできる」という気になっていくんですね。そうやって全体が底上げされて、全体のレベルが上がっていく。そして、挑戦を挑戦とも思わなくなる。起業も上場も、まわりの仲間が普通にやっていれば、それを冒険とも思わず普通にやる。そうやって全体が同じ方向にむかっていった。そういうことなんじゃないかなと僕は思っています。

リョーマの後、KLabで「大学前携帯ラボ」という、全国の大学の前にマンションオフィスを借りて学生集めて携帯アプリをつくってもらう、実験的な事業をやりました。その時も、そこにいたメンバーにはコロプラの馬場さんがいましたし、今の携帯アプリ業界を支える人材を輩出しています。やっぱりリョーマと同じことが起こった。偶然ではなく、必然的にそういう環境をつくると化学変化が起こる。この夏、久しぶりにKLabで大学生インターンを集めて事業を任せるという取り組みをやりますが、きっとその中からも10年後の社長がたくさん生まれるんじゃないかと思います。

加藤
基本的には真田さんと同じ考えですね。閾値を上げるということだと思います。自分の参加しているコミュニティの常識のレベルを上げていくと、自分だけではなくまわりの人も起業するのが当たり前になっていくんですね。当時、リョーマに20人ほど学生がいましたが、そのほとんどが起業して自分でやっているのは偶然ではないと思います。自分の環境をどうつくるかが大切ですね。特にスタートアップの場合、仲間を集める時、一緒に化学反応を起こしていけるチームをいかにつくるかだと思います。

長野
先天的なものより環境要因が大きいとなると、最初に出会った時よりその後見違えるような成長を遂げたりするものですか?

加藤
リョーマの時代に、私は人集め担当だったんですけども、私が集めてきた学生の初期メンバーは割と早めに起業しました。後からウワサを聞いてやってきた人、憧れでやってきた人は、だんだん後天的に成熟していって後から起業したりという傾向がありましたね。その時の仲間で、船井総研に新卒で入って、20数年経って社長になったりしています。常識レベルが上がることで『素敵な勘違い』が生まれてるんですね。「出世できないなんてあり得ない」みたいな。後天的な部分も大きいと思います。だから、いずれにしても自分の所属している集団の常識レベルが高いこと、そこにいることが早くても遅くても大事ですね。

松本
必然的にできるだろうと皆思っていましたね。なので、出来ないことがない。何かをやらなければいけないというときに、「できるだろう」から始まる。だから、必ず前に進む。もちろん、前に進めば失敗もするんですけど、経験が積み上がってきているのでまた前に進む。例えば、ザッパラス時代に、当時は管理担当なんてわかりませんでしたが、いつまでに上場しなくてはいけないとゴールが定まると、できる前提で考えられる、進められる自分がいるんですね。当時、既に上場されていた真田さんに相談しに行きましたけど、「できるやろ」の一言で返される。まわりの環境が、できる自分をつくってくれるということはあると実感しています。

 

未来は過去の延長線上にしかない。「黄金の30代」をいかに過ごすべきか?

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長野
次の質問にいきたいと思います。経営者としてのキャリアのなかで「最も後悔していること」を聞きたいと思います。この辺りは、起業して事業を進められている方、これから起業をしようと考えている方に役立つ内容になるかと思います。

松本
早めにプロフェッショナルな経営者を目指して、その為の準備をしておけば良かったなと思います。IPOを経験するとわかるのですが、決してひとりの経営者で引っ張っていけるような状況にはならないんですね。必ず経営ボードのチームワーク、役割分担が必要になる。そこで各分野のプロフェッショナルがいると、皆が補完しあって会社がより大きく成長できる。
私のテーマで言うと、『継続性を会社にいかにもたらすことができるか』という点があるんですが、だから経営陣のチームワークを大切にしています。その中で、もっと早く財務・ファイナンスを学んでいれば、あと10年早くネジを巻けていれば、また違う景色が見れたんだろうなと思いますね。その経験を踏まえて、いま接している若い起業家にも、売上、利益を見るPLだけではなく、バランスシートを使って会社を成長させる視点を理解できる経営者になってほしいと思いますね。

加藤
私が一番考えておけばよかったなと思うのは、実は親のことですね。いままで親や家業をないがしろにしてしまったことに、30歳を過ぎてから気付きました。結局、人間はバランスですから、どこかでひずみが生じると思っています。今、親との関係はすごく良いんですが、バランスを大事にすることで結果的に周囲の理解や応援を得ることができると思いますね。
起業の相談をよく受けますが、彼らと話すのは、一緒にリスクを取ってくれる仲間や家族のステータスもしっかり頭に入れたほうが良いということですね。

真田
一番後悔しているのは、資本政策ですね。今僕はKLabの10%程しか株を持っていません。サイバードの100%子会社としてKLabが生まれて、サイバードから離れる時点でそれなりの売上が立ち始めていたので、個人の財産ではどうにもならないくらいの時価総額になっていたんですね。なので、比率をその時点では逆転できないということになってしまった。日本のように税率が高い国では、時価総額が高くなってしまってから持株比率を上げていくのは難しいわけです。
最初は僕もそういう知識がなかったんですけど、VCはじめ専門家とうまく相談しながらできていれば、というのが教訓ですね。そういう資本政策まわりの知識ばっかりある起業家は、僕はあまり好きではないですけど(笑)。あくまで事業、ビジネスモデル主体で考えて欲しいですが、うまく行った時、うまく行かなった時の資本政策を、両方しっかり考えてほしいですね。うまく行かなかった時の資本政策も大事です。『雨が急に降ってきた時に誰も傘かしてくれない』ということに陥りがちですから。
もう一つは、『黄金の30代をいかに過ごすか』です。僕はそこを少し間違えました。50歳になるとわかることです。30代をしっかり走りきる。とある人が講演で言っていたことの一つに「未来は過去の延長線上にしかないと知って呆然とする」という話があって、50歳になってその事実を知っても遅いんですね。30代を全力で走りきれるかどうかは、とても大切です。

 

多くの経営者を見てきたからわかる。成功する起業家、失敗する起業家の特徴とは?

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長野
非常にリアルなお話、ありがとうございます。参加者の皆さんの中にも30代は多いと思いますので、非常に身にしみる話ではないでしょうか。
では僕からは最後の質問ですが、これまで色々な経営者を見てこられたかと思いますが、成功する起業家の特徴、失敗する起業家の特徴をお聞きできればと思います。

加藤
これはいつも同じ事言っているんですが、志が高い人は成功しますね。もう一歩踏み込んでお話すると、株主を増やすということはどういう意味を持つか、ということなんですね。法人を自分ではない誰かと共有するということ、それが株主を増やすということですが、増えていく株主と同じ目線に立って、会社の実現したいことを形にしていかなくてはないけない。その時に、会社が目指している方向性、夢、ビジョンが揃ってないと、まっすぐ前に進むのが難しくなってしまう。僕が投資するときに最後に判断するのは、この起業家が到達したい場所に自分も一緒にいきたいか、この起業家と同じ夢が見れるか、ということなんですね。

松本
成功している人は、自分の強いところと弱いところをはっきり把握していますね。そして、大成功する人は、自分の弱いところを補完するパートナーとチームを組んでいます。逆に失敗する人は、わかりやすくて全部自分でやらないと気がすまない人で、こういう人はどこかで頭打ちになりますね。

真田
想いが強い人。石にかじりついてでも絶対にやりきるという意志がある人が成功するように思います。大きな目標をぶち上げるというよりは、目の前のことを着実にやりきるイメージですね。僕自信も成功する時、失敗する時あったわけですけど、その事業に対する思い入れ、念がそこまで強くない時はうまくいかない。それは自分でもわかるようになってきます。逆に、これは絶対うまくいくと思い込んだ時、執念が強い時は、失敗する気がしないですし、大概うまくいきます。だから、しがみつき方がものすごい人はうまくいくと思いますね。

長野
VC目線の質問ですが、想いの強い経営者ってどこを見て判断されますか。

真田
どこで見極めるか。。見ていればわかるというか、想いの強い人は何を聞いてもとことん考え抜いているから、質問に打ち返してきますよね。
あとは、失敗する人の傾向として、プレーヤーとしての能力が高すぎることですね。会社の次のステージに移行できない。チームとしてワークしないという壁にぶつかってしまうんですね。

 

経営者の基本中の基本「晴れている時に雨の用意をしておく」その意味とは?

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長野
では、次に会場からの質問タイムにしたいと思います。

質問者1
かつてリーマン・ショックがありましたが、対銀行対策、IRの観点で生き残り策を講じられていたことを教えていただきたいです。

松本
私が覚えているのは、リーマン・ショックよりライブドア・ショックなんですが、当時ザッパラスの株価が40%くらい下がりました。その際、経営陣でも話し合いをしましたが、結論、株価と会社の業績は決して連動するものではないから、会社の計画に則って計画通り売上、利益を進捗させていくしかないということですね。
それともう一点、いかに資本市場から信頼される会社であるかということ。その為に、嘘をつかないこと。enishのCFOをやっていた時にも、会社の業績をKPI含めて開示するようにしました。他の企業は、KPIは企業秘密として開示しないところも多かったです。しかし、調達力を高めるにはやはり投資家の信頼を高める、開示できる情報は全て開示するということが大事だという教訓を得ましたね。

加藤
私が出資しているスタートアップは2種類あって、1つはまだ創業期の会社です。これはメガトレンドの影響を受けにくいので、大手が参入しにくいようなカッティングエッジを狙え、という話をしています。そして、もう1つはメザニン以降のスタートアップですが、キャッチーな領域を狙えという話をしています。VRやAR、AIなど、銀行やVC、大手事業会社が手を出したくなるような分野ですね。思っていても思っていなくても、関係なくても関係ある風な事業説明をしようという話をしています。

真田
直接金融も間接金融も、『晴れている時に雨の用意をしておけ』というのが基本中の基本だと思っています。雨が降り出してから傘を買いに行くのは経営者としてはダメですね。だからKLabでも、一度も使ったことはないですが、コミットメントラインをしっかり用意しています。エクイティも同じで、業績が絶好調の時は株価も高いわけです。キャッシュなんていらないだろうという時に、準備をする。エクイティを絡めたファイナンスをするというのがポイントだと思います。『Cash is King』ですから、キャッシュがあれば厳しくなっても次の事業の仕込みができるわけなので。絶好調の時に、ダメになった時の準備をしておく。これが大切です。
スタートアップの成長を止めないために。組織設計のポイントとは?

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質問者2
組織が成長していく中で、会社の規模も大きくなりひずみが生じてくると思います。どのようなことが起こり、どのように対処していけばいいでしょうか。

真田
企業規模を拡大していくと、売上が倍になるとか3倍になるということは普通に起きます。組織の人員が1年で100人~300人になることも起こります。でも、人の能力が2倍、3倍になることは起きないんですね。その時に何が起こるかというと、役員、執行役員、部長クラスがスカスカになり、能力的に足りなくなります。すると、現場から不満が起こります。中間マネジメントの質と量が圧倒的に不足し、現場が疲弊し不満が起こるというのが必ず起こることです。
そして、組織の階層を増やしていくことでも難しさがある。プレイヤーとして優秀な社員が、マネージャーとしても優秀だとは限りません。優秀なマネージャーになるには3~5年ぐらいかかる。マネージャーの育成の問題ですね。

次に、初期メンバーより後から参画したメンバーの方が優秀という事態も起きます。これも、組織運営にあたって的確な判断が求められます。
さらに、大企業病的なものが100人くらいの段階で起きます。社内の意思疎通とか、社長の意志が現場まで伝わらないという事態です。組織設計がないと、100人でも大企業病的なものが一旦起こってきます。社内ビジョンの設定や、同じ方向を向くための工夫で撲滅する必要があるんですね。これには、ビジョン設定など大きな方向性だけでなく、細かなコミュニケーションの取り方など、微に入り細に入りチューニングが必要になってきます。

松本:
社員規模が50人を過ぎた時に、管理の部門を設計することは是非やったほうが良いですね。30人くらいまでは一声で意思疎通ができます。50人を過ぎたあたりから、非連続になります。社長の危機感が伝わらず、組織がドライブしないみたいなことが起きます。組織の問題点をKPI管理して解決する部隊として、管理部門を整備できるかできないか、これは継続して成長できるかどうかの分水嶺だと思います。

加藤
私がよく言うのは、『社員は皆社長のことを見ている』ということです。同じように、社長も社員に目を行き届かせる必要がある。これが100人を超えるとなかなかできなくなる。僕が社長当時やっていたのは、社員の誕生日をGoogleカレンダーに入力する、子供の名前を記録する、奥さんの名前、結婚記念日を記録する、そういったことは全てやっていました。社員は、今日辞めるか、明日辞めるか、というのをいつも考えています。その時に一番最初に相談するのは家族ですから。家族が会社を辞めるのを引き止めてくれるのかというのは、とても重要なポイントです。ですから、社長として社員の家族まで目を行き届かせる。これが組織成長を支えるには大切ですね。

長野
最後にとても良いTipsでしたね。以上で本セッションを終わります。みなさんありがとうございました。

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